太陽光発電は、太陽光による発電を行うことで昼間の電力需要ピークを緩和することが可能です。
さらに火力発電などで消費する化石燃料とそれに伴う温室効果ガスの排出量をともに削減することが可能です。
近年では、放射性廃棄物の処理や事故が起きた場合の汚染被害といった課題を抱える原子力発電への依存度を下げる手段としても活用されつつあります。
開発当初は極めて高価でしたが、近年は発電コストの低減が進んでおり、一般家庭への導入も多く行われています。
導入技術
- 太陽光発電
株式会社コイデンの導入背景と導入効果
導入背景
豪雪地域での太陽光発電はタブー
積雪が2m以上の豪雪地域では、屋根設置型太陽光発電パネルの取り付けは、以下のような理由でタブーとされてきました。
- 雪が積もってしまうと発電できない
- 太陽光パネルに積もった雪が落雪しやすくなる
- 雪の荷重で太陽光パネルや建物が損傷する可能性がある
屋根に設置するタイプの太陽光発電パネルだと避けられない問題ではありますが、特に「2.太陽光パネルに積もった雪が落雪しやすくなる」というのは、思わぬ事故につながってしまう可能性もあることから、設置する際にはかなり気をつけなければならないポイントです。
屋根に設置するタイプは上記の安全性やコストの面でもハードルが高いため、壁に設置できるパネルを模索しましたが、パネルメーカーにおいて設置事例が少なく、入手が困難でした。
また、太陽光発電パネルを壁に設置するためには専用の取付金具が必要ですが、製作できる業者を探すのに大変苦労しました。
パネルの設置角度も課題
業者の見つけ出し、ようやく設置が可能となりましたが、今度はパネルの設置角度が問題でした。
面する方角によって、以下の角度で発電量の違いを実験しました。
南面:25° ・ 45°
西面:20°
壁からの角度で南面では25度と45度で、西面では20度で実験し、どのくらいの効果があるのか1年間実験しました。
時間帯によってどのパネルが一番発電しているか、毎日手動で計測する必要があり、大変苦労しました。
導入効果
季節に応じたパネルの角度や、豪雪地域ならではの太陽光発電のノウハウを会得
夏の時期は、太陽の位置が高いため45°のパネルの方が多く発電が可能でした。
一方で、冬の時期は太陽光の雪反射の影響もあってか25°のほうが多く発電していました。
結果的に、45°設置のパネルのほうが一年を通して多く発電ができるという結論になりました。
また吹雪いているときのパネルはどうなるのか心配でしたが、特に破損やトラブルもなく問題がないことがわかりました。
これまでタブー視していた「豪雪地域での太陽光発電パネルの設置」ですが、壁掛け型パネルを採用することで多くの課題をクリアできることがわかりました。